就職できなかった大学生が、放浪生活をした3年間振り返り。

こんにちは。

「放浪生活」というキーワードでこちらのブログにいらっしゃる方が増えてきているので、どのようにして放浪生活をするに至ったかを書いておこうと思います。

自分の過去を振り返りつつ、「ここがけっこう大事なポイントだったかな」という点をノウハウっぽくまとめました。

就職できなかった大学生
放浪生活をしたい、放浪生活ってどんな感じなの?という方の参考になりましたら幸いです。

 

---▼ もくじ ▼---

 

はじめに

はじめに「放浪ってどの程度放浪しているの?」という点から解決していこうと思います。

まず、ぼくはlove&peace のようなヒッピーではありません。アメリカ大陸西海岸には行ったことがありません。海外も、フィリピンに1年ちょっと滞在したことがあるくらいです。まずは、その点を念頭に入れていただくと幸いです。

ぼくの場合は「よし、放浪しよう」というよりも、結果的に放浪している感じになったパターンです。3〜4ヶ月くらいに1回のペースで拠点が変わる程度、と認識してください。

 

簡単な経歴

以下、ぼくの簡単な経歴です。2016年現在はフリーランスのライター兼 編集者として活動しています。紙媒体にも興味があるのですが(どちらかというとアナログのほうが好き)、現在はWebのみでお仕事をいただいております。

2013年10月〜 大学を卒業し、木工職人の修行に挑戦するも半年で挫折する。
2014年4月〜 お金と住む場所を求めて、リゾートバイトをする(この間にライターの仕事にトライ)。
2014年7月 長野県にあるカンデラゲストハウスでスタッフ兼ライターをする。
2015年1月〜 高知県にあるかつおゲストハウスでスタッフ兼ライターをする。
2015年4月〜 フィリピンにある語学学校でインターンライターをする。
2015年10月〜 フィリピンのスタートアップにてライター&編集の仕事をする
2016年9月〜 日本に帰国、フリーランスとしてライター&編集の仕事をしつつ、イシス編集学校にて師範代をつとめる。

 

放浪生活の第一ステップ:追い込まれ、リゾートバイトをする。

大学を卒業し、就職をせずに木工職人への修行に挑戦したぼくは、たった半年で挫折をし、「お金がない、スキルも中途半端、住む場所もない。これはもう終わりや」とあせります。

知恵を一生懸命に絞った結果「そうだ、リゾートバイトをしよう」という結論にいたります。リゾートバイトというのは、リゾート地に住み込みながら、一定期間働くことです。大抵はまかないがついている仕事が多いので、住む場所とご飯と仕事には困りません。

リゾートバイトをする際のポイントは以下の5点です。

月に10万円以上貯められるところで半年程度働こう。

友人にリゾートバイトの経験者がいる方は尋ねてみるのが一番いいですね。ぼくが働いていたところはちょっと給料が安かったため、月に10万円貯められるか否か、といった感じでした。他の経験者はもっともらっていたので(多い人は月に30万くらいでした(驚))、しっかり調べてからトライするといいですね。

ぼくはバイト先選びに失敗しストレスフルだったため、更新せずに3ヶ月で終了しました。できれば半年は働いて、しっかりとお金を貯めたいですね。

バイト先選びは超重要ですから、エージェントの方や友人に相談して、職場の雰囲気等々、しっかりと確認しましょう。

 

 

中抜けの時間に英語の勉強をしよう

英語じゃなきゃだめ、というわけではありませんが、リゾート地にはけっこう外国人がきますから、英語を話す絶好の機会です。中国人が多いところは中国語、韓国人なら韓国語、台湾であればマンダリン(だったかな?)といった風に、語学の勉強をしておきましょう。

あとできっと役立ちます(僕の場合は簡単な翻訳の仕事をもらいました)。ぼくがいた温泉旅館はちょくちょく外国人(英語圏)が来ていて、英語で接客をしたらヒーロー扱いされました。

「こんな田舎に英語を話すジャパニーズがいるなんて!」と(受付の人はフツーに話せます笑が、ホール仕事をしていて英語を話せる人は皆無でした)。

そこまでペラペラになる必要はありませんが、聞き取って、道案内とかお店の案内とか、なにか提供する程度にはなっておくといいですね。このあとはゲストハウスで働くという展開がまっているので。

「これを身につけよう」といった目標を立てよう

仕事内容にもよりますが、おそらく大抵は「お金のために働く」といった感覚になります。惚れが平気な人はいいのですが、ぼくはそうではありませんでした。

また、なにかを身につけようとして努力を重ねたという経験はどこにいっても役立ちます。この「どこにいっても役立つ」というのがミソです。環境の変化に対応しやすくなります。これから放浪をしようとするわけですから、環境の変化に対応する力は必須ですね。

ぼくの場合は「ライターなら、すぐにできるかも?」と考えて、ライターの求人に応募、そして採用された案件を必死でこなしました。

いまは企業も自治体もWebメディアを立ち上げようブームになっていますから、ライターの求人はけっこうあります。ぼくの働いていた温泉旅館は中抜けが4〜6時間程度あったので、その間に英語の勉強とライティングの案件に取り組んでいました。

ブログを書こう

リゾート地に暮らす人はそんなにいないし、その暮らしをブログで情報発信する人はマジでいないので、ブログを書いてみるのもおすすめです。文章を書く力がつくと、考える力も身につきます。

ぼくのいたバイト先では休憩室しかWi-Fiがとんでいなかったため、夜間は消灯後の休憩室で、自販機の明かりを頼りにカキカキしていました。笑「あの子、夜な夜な何してるんだろう?」と、噂になっていました。

書くモチベーションを高めには、本を読むといいです。イケダハヤトさんの『武器としての書く技術 (中経出版)』とか、今であれば『本気で稼ぎたい人のための アフィリエイト大全』なんかもいいかもしれません。

お金を貯めて、リゾバをネタにしたブログも書いて、ついでにアフィリエイト報酬も得られるようになったら最高です。残念ながらぼくは無理でしたが笑 多分できるひともいると思います。

次の行き先を探しておこう

これは当然ですが、次の行き先を探さなければなりません。はじめはなかなかプレッシャーが大きいですが、徐々に慣れてきます(マジです)。

また違った土地でリゾートバイトをしてもいいですし、WWOOFにトライするものいいですし、ゲストハウスで働くのもありです。

この辺は、個人の嗜好によってばらつきがあるでしょう。第一ステップのリゾートバイトでお金をしっかりと貯めておくことが大切です。

 

放浪生活の第二ステップ:ゲストハウスで働こう

リゾートバイトを終えたあとは、ゲストハウスで働かせてもらいつつ,ライターの仕事をしていました。ここで、リゾートバイト中に培った英語が生きてくるんですね。なにしろゲストハウスにくるのは外国人が多いですから、求人の募集要項には「英会話」と記載されていることがほとんとです。

かといって「外国人と英会話なんて」と諦めるのはまだ早い。ゲストハウスによっては、「意思疎通をとる積極性があれば可」としているところもあるからです。働きながら勉強することだって可能です。

近年はゲストハウスが勃興しているため、求人はかなり増えているはず。外国人観光客を狙うホテル経営者が、路線変更(というか事業領域拡張)でゲストハウスを始めるパターンもありえます。

リビングゲストハウス」というブログを書いている方が、ゲストハウス情報をまとめてくださってます。ここに載っているサイトをザッと眺めるだけでも、雰囲気はつかめると思います(ぼくの場合はたまたま友人がゲストハウスをやっていたので、拾ってもらいました)。

どうせなら、知らない土地に行きたいですね。ゲストハウスに訪れる方々はまさに放浪している人たち。放浪生活に関してはここが一番学べる場所なんじゃないでしょうか。

日本一周中の人、世界一周中の人、齢70にして日本百名山を制覇した人など、本当に様々なひとが訪れます。ぼくなんかよりよっぽど放浪している人たちばっかりだった気がします。

ぼくは長野県松本市にある「カンデラゲストハウス」と、高知県にある「かつおゲストハウス」にお世話になりました。

カンデラゲストハウスは、宿泊客じゃない方も受け入れている(かるーくお茶をしにくるとか、見学とか)、珍しいゲストハウスです。松本市自体も魅力たっぷりなので、休憩時間のょ地の散策は至福のひと時でした。町歩きが好きな人は、放浪生活を楽しむ素養がありますよ。

かつおゲストハウスは、『ほっとこうち(高知)』という雑誌の元編集者が運営していて、高知の観光ならなんでもこいや!なゲストハウスです。旅のコンサルティングサービスも提供しているので、ノープランで訪れても十分に高知観光ができちゃいます。

どちらのゲストハウスで過ごした時間も、最高に楽しかったです。ただし、もちろんデメリットもあるので記載しておきますね。

時間の使い方次第では休みなし

ゲストハウスで働くのはたいてい「フリーアコモデーション」という形態で、住む場所を補助する代わりにお給料はなし、というものがほとんど。ですから空き時間にアルバイトをするか、貯金を食いつぶすか、ぼくみたいな感じで案件こなして収入を得るというパターンになります。

空き時間に収入を得て貯金をしよう、という考えであれば、おそらく休みなしの生活をすることになるでしょう。ぼくの場合ゲストハウス滞在時、月間で300時間くらい働いていたと思います(記事をいっぱい書いていたので)。

知らない土地に、比較的低リスクでプチ移住できるわけですから、これくらいは仕方ないかな、と思います。。

一般サラリーマン社会の常識が全くわからない

ライターの仕事をしていて、これは地味に痛いポイントでした。企業の方がクライアントとなると、先方に失礼のないように、そちらの慣習に従う必要がありますね。

この点は『コンサル一年目が学ぶこと』という本を熟読して補いました。コンサル業界で活躍している方々が、1年目に学んだことのなかで、共通していることがまとめられた本です。

ロジカルシンキングとかのテクニックではなく、「仕事」において大切なことが書かれているので、業界問わず社会人になりたての人に向いている本だと思います。

コンサルティング業界の方はたくさんの企業の方々とお付き合いをしているはずなので、その方々が書き留めたエッセンスを体に染み込ませればなんとかなるだろうという感じです。

「レスポンスは迅速に」とか「報告は結論から話す」とか「納期を守る。なんらかの事情で変更が加わる場合はすぐ連絡」とか、フリーでも会社員でも仕事で大切にすることは変わらないんだなと安心しました。

 

放浪生活の第三ステップ:放浪生活の心構えを持とう

リゾートバイト、ゲストハウスと転々としているうちに「放浪生活のカマエ」みたいなものを感じるようになりました。

ここを押さえておけばどこにいっても大丈夫だ、という心得みたいなものです。放浪生活の◯箇条とでもいいますか笑

常に身軽であれ

放浪をするわけですから、とうぜん身軽でなければいけません。ちなみにぼくの体重は現在48kgで、身長は167cmです(関係ありませんが)。

身軽の基準はというと、「30分以内に引っ越しが可能かどうか」です。ええっ?と思うかもしれませんが、3、4ヶ月に1辺のペースで引っ越しをしていると「明日にでも引っ越しできるわ」くらいの感覚でいる方が楽なんです。

朝起きて、顔を洗って歯を磨いた流れで引っ越しできるような状態をキープしていると、かなり楽ですよ。

控えめであれ

これは処世術ですね。3、4ヶ月に一回の引っ越しはハイペースですが、そんなにオラオラグイグイはしていません。

控えめでないと、助けてもらえなくなっちゃいます。縁もゆかりもない土地にいけば、自分自身は無力そのものです。つながりがないと、本当にどうしようもないんですね。山に入ってヘビとかカエルとか食べられる人以外は、簡単に死んじゃうと思います。

だから「よそ者でございますが、どうぞよろしくお願いいたします」といった心構えがいるのです。いるといいますか、勝手に身につくと思います。そうでないと、孤立して、いつかは死んでしまいます。

素直であれ

郷に入っては郷に従えということですね。従えない場合は潔く去りましょう。無理して気張ってもいいことはありませんから、自分の感覚に素直になって、肌に合うか合わないかは、きっちりと自分の感覚に従いましょう。

自分を無理やりに捻じ曲げると、身体にガタが来ますし、心もビョーキになります。いいことなしです。

詳しいことは「家なし生活を1年続けて見えてきた放浪系のマインドセット3つを紹介します」にも記載しましたので、よかったらご覧ください(こっちのが古い記事ですが… 時間をつくって更新しますね)。

 

まとめ

放浪生活をするためのステップとポイントまとめると、下のようになります。

【放浪生活の3ステップ】
リゾバをしてお金を貯める → ゲストハウススタッフになる → カマエを心得る

リゾバをしてお金を貯める際のポイント

・生活費浮く(からお金貯めよう)
・ネタになる(からブログを書こう)
・時間が浮く(から勉強しよう)

ぼくははたらくどっとこむ
というところでバイト先を探しました。

ゲストハウススタッフになる

・ほぼ全て自分の時間だ(から何かしらスキルを磨こう)
・外国人とたくさん会話できる(から語学を伸ばそう)

カマエを心得る

・常に身軽であれ
・控えめであれ
・素直であれ

フツーにサラリーマン生活を堪能できる方は決して真似をする必要はないですし、おすすめもしません。楽ではありませんが、楽しめたら最高です。



ABOUTこの記事をかいた人

編集者。メディアづくり・チームづくり・コーチング(編集の)が得意。生きづらさを市場化すべく試行錯誤中。薬を飲むの苦手、手数の多い単純作業苦手、声の大きい人苦手、飲み会苦手。根性叩き直し中。目標はリオネル・滅私。