業務効率化や仕事の引き継ぎのためには、業務マニュアルの作成が有効。
とはいえ通常業務が忙しくて、なかなか手を付けられない。
そんな方のために、業務マニュアル作成のコツを5つに絞って紹介します。
誰が読むのか?
そのマニュアルを利用するのは、誰でしょうか。
会社の後輩、業務の引き継ぎをする同僚、外部委託先のクリエイターetc...
さらには、利用する場面を思い浮かべると効果的です。
オフィス内でブラウザを立ち上げながら用いるのか、印刷をしてオフラインでも利用するのか、想像力をふんだんに働かせます。
「利用する人」「利用する場面」を紙に書き出してみましょう。
【誰】に不足している情報は?
誰が・どんな場面で利用するのかを考えたら、 マニュアルを、利用者の”不足を補うもの”として捉えます。どんな情報を補えば、利用者は業務を遂行できるかを箇条書きに。
ぼくは過去に「SEOを意識したブログ記事執筆マニュアル」を作成したことがあるのですが、作成に取り掛かる前に、利用者に対して質問をしました。
「Webサイトは階層構造になっていることをご存知ですか?」「HTMLの基本的な知識はありますか?」「HTMLタグによる装飾はできますか?」といった風に質問をし、掲載する項目を決めていきました。
「その人は何を知ったら、その作業ができるようになるか?」
このように問いかけることがコツかと思います。
伝える順番は?
「どういう順番で伝えたらよいのか」を仮に組みます。
不足している情報を書き出せたら、マニュアルに掲載する項目が出揃います。掲載項目の順番決めは、最初はスピード重視でOKです。
というもの最初から最適解を導き出すことは難しいためです。
実際に作成していく段階で修正作業が発生していきます。
例えば、「HTMLはタグによって囲む」というルールと「Webサイトは階層構造になっている」というの基本的な知識を伝える場合、どちらが先になっても実際の作業には支障がありません。
個人的には階層構造になっているという前提を理解したあとにHTMLを理解したほうがスムーズに進むと考えていますが(例えが偏っていて恐縮です…)。
下記は、実際に作成した業務マニュアルの骨格です。
タイトル
▼ マニュアル概要 ▼
▼ もくじ ▼
ー検索エンジンとWebサイト
┗Webサイトは階層構造になっている
┗検索エンジンは構造を読む
┗サイト上の文章も構造を意識する必要があるーHTMLタグによって検索エンジンに構造を伝える
┗pタグ
┗hタグ
┗ul・ol、li タグ
ーHTMLタグの付け方
┗タグ付けのルール
▼文書が階層構造になっているイメージ図▼
▼構造的に書かれた文書(例)▼
ーWeb上の記事における必須項目
┗タイトル
┗ディスクリプション
┗リード文
┗見出し
┗本文
┗締めの文※それぞれの項目を例示をもって説明
ーSEOキーワードの含め方のコツ
ータイトル、ディスクリプション、リード文、締めの文の場合
ー見出しの場合ー本文の場合
ータイトル付けのコツ
いつまでに作るのか?
マニュアルの制作期限を決めます。
期限を決めないと、作成しないままズルズルと時間だけが過ぎていきます。
3日後が納期、1週間後が納期、といった風に期限をきめましょう。
誰が作るのか?
マニュアルの制作担当者を決めます。
発案者がマニュアルをつくるのが一番スムーズですが、場合によっては誰かに依頼することも検討します。
作成した骨組みにしたがって、外部のライターにインタビューしてもらい、仕事の手続きをまとめてもらう方法も有効です。
業務マニュアル作成のコツまとめ
業務マニュアル作成のコツをおさらいすると以下の通りです。
***
- 誰が利用するのか?
- その人の不足を補うものがマニュアル
- 掲載項目の順番は制作しながら詰めていく
- 期限・制作者を決める
***
ルーティーン化、自動化できる作業はどんどん効率化を進め、取り組むべき作業に集中していきましょう。