文章力ってそもそも何なの?【考察と解説】

こんにちは。エーサです。

いきなり質問ですが、文章力ってなんだと思いますか?
なかなか素早く答えられませんよね。答えられたあなたは天才です。

ライター・編集者として活動しているぼくも、スパッと答えられません。

検索してみても、文章力そのものについて書いた記事は見かけませんでした。
「文章力を向上させるコツ」とか「文章力を鍛える方法」といったノウハウ系の記事を多く見かけます。

いちライター・編集者として「文章力とはなにか?」を根本的なところから考えてみました。

 

人はなぜ文章を書くのか?

ぼくの出発点はここです。
人って、なんで文章を書くんだと思いますか?

以下はぼくの考え出した答えです。

人が文章を書く理由は、他の人とのコミュニケーションをとるため。
ぼくの場合、自分の経験が誰かの役に立てて、そして仕事につなげたいという思いがあります。

他者とのつながりを求めて文章を書くんです。

文章を書くことと、他者とつながることが結びつかない方もいると思います。
なぜ、文章を書くことがコミュニケーションになるのか。

ぼくなりにコミュニケーションの構造を図解してみました。

 

コミュニケーションの構造

コミュニケーション
コミュニケーションは、人と人が情報を交換することです。
図では、文章を書く人から読む人へ、情報が移動しています。

書く人は、自分の頭の中にある情報を言葉に変換し、文章にする。
読む人は、文章を読んで、言葉の意味を解釈し、文章全体が訴えていることを理解する。

対面の会話、電話、文通、メールやチャット、すべて言葉という情報を交換しています。
(厳密には非言語的な情報交換もありますがここでは割愛)

文章を書くことは、読み手に向けて言葉という情報を届けていることになります。

それも一つだけではなく大量に。
どうか伝わりますようにと、言葉選びや伝える情報の順番も吟味しているはずです。

 

文章力とは?

ここまでを踏まえると、文章力とは

“伝えたい内容に対して、適切な言葉を適切な順番で並べられているか”

といえます。

もちろん同じ文章でも人によって解釈は違います。
しかし、多くの人が同じ解釈をする文章だってありますよね。

例えば国語辞典。
国語辞典は、誰が読んでも同じ解釈になるように、言葉の意味が説明されています。
意味の解釈が、読む人によってバラバラにならないように工夫されているんですね。

伝えたい内容に対して、適切な言葉を適切な順番で並べられているかというのはそういうことです。

かといって、辞書の文が最も良いという意味ではありません。
まず伝えたい内容、企画やコンセプトのようなものがあって、それに対して適切な言葉、言葉の順番、表現の工夫がされているかということです。

それがぼくの思う文章力です。

適切さを捉えるためには

では言葉選びや順番決めの“適切さ”はどう養うのか。
日本語60年もの研究した大野晋さんの書いた『日本語練習帳 (岩波新書)』にはこうあります。

言葉づかいが適切かどうかの判断は、結局それまでに出あった文例の記憶によるものです。人間は人の文章を読んで、文脈ごと言葉を覚えます。だから、多くの文例の記憶のある人は、「こんな言い方はしない」という判断ができます。

多くの文例の記憶があると、適切さの判断ができます。
「文脈ごと言葉を覚える」というのがポイントです。

文脈は文章の流れです。
別の言い方をすると、言葉の並び方によって生まれている、文章の意味内容のつながり具合です。

イメージしにくいと思うので、図解してみます。

文脈

いかがでしょう。
言葉と言葉とがつながって、お互いに意味を引き出しあってつながって、文脈がかたちづくられていきます。

山から川へ、川から海へ、水が流れていくようなイメージです。

言葉の使い方、順番、表現の適切さを判断できるようになるには多くの文例と出会うことが必要です。

何を読めばいいのか

「多くの文例っていってもなにを読めばいいかわからない」

こんな声が聞こえてくるようです。
その点も『日本語練習帳 (岩波新書)』にヒントが書いてありました。

言葉に対してセンスが鋭い、よい言葉づかいをしたいと思う人は森鴎外、夏目漱石、谷崎潤一郎とか、現代だったらだれでしょうか、言葉に対してセンスが鋭い、いわゆる小説家・劇作家・詩人・歌人たち、あるいは適切な言葉を使って論文を書く学者、そういう人たちの作品・文章を多く読んで、文脈ごと言葉を覚えるのがよいのです。

森鴎外、夏目漱石、谷崎潤一郎、日本を代表する作家の名前が並んでいます。
言葉選びのセンスが鋭い人たちの本をたくさん読むのが近道ですね。

ちなみにぼくは、図書館で森鴎外の舞姫を手にとって、10分ほどで挫折したことがあります。
文豪の描いた作品をいきなり読んで返り討ちにされることもしばしばです。

そんな時はまたべつの本を手に取ります。

「センスがいい」という部分に不安を覚えるかもしれませんが、そこは自分の感覚を信じていいと思います。

読み書きの基礎基本はありますが、文章に正解はありません。
自分の感覚を大切にして、宝探しのように遊びながら本を漁りましょう。

 

文章力向上におすすめの本二冊

「そうは言われてもやはり難しい」という方のために、ぼくのオススメを二冊紹介します。

『日本語練習帳』大野晋著

日本語の基礎基本を学べます。
大野晋さんが日本語の研究に費やした年月はなんと60年。
そんな著者が考えだした、日本語トレーニングの手順が書かれています。

ぼくはこれを教科書に友人とゆるく勉強会をしていまして、かなり勉強になっています。

『17歳のための世界と日本の見方—セイゴオ先生の人間文化講義—』

「知の巨人」と呼ばれる松岡正剛さんが世界の見方を優しく講義してくれる本です。
世界史、日本史、政治、宗教など、教養として大切な事柄がたくさん詰まっています。
話し言葉で構成されているので比較的読みやすいです。

この二冊は、教養をつける本としてもかなりオススメです。
文体も親しみやすく「よい文例」だと思います。

 

文章力を鍛えるトレーニング方法まとめ

文章力について考えたおまけに、
ぼくのトレーニング方法も書いておきます。

トレーニングというより、どこにアウトプットをしているかですね。

文章力を鍛えるポイントは二つ。

  • センスがいいと感じた人の文章をたくさん読む
  • 文章を書く

ぼくがトレーニングとして、取り組んでいる方法を紹介します。

ツイッターを使った方法

ツイッターは自分の伝えたい内容を140字以内にまとめるトレーニングができます。
ぼくは考えていることを言語化することに使っています。

いちどバーっと書いて、言いたいことと言葉の意味が合っているかを軽くチェックしてからつぶやいています。

書いてから消すこともしばしば。

※すべてのつぶやきをトレーニングにするとツイッターがつまらなくなります。
寝る前だけとか朝だけとか、時間帯を決めて取り組むといいです。

エバーノートを使った方法

ふと思いついたアイデアを箇条書きでメモするのに使っています。
頭の中に浮かんでいる情報をサッと捕まえるトレーニングになってるかも。

アイデアはシャボン玉の泡のようにふわふわと浮かんではパチンと消えていくので捕まえるのには瞬発力が必要です。

エバーノートは他にもよい使い方ができると思っていて、何かあれば教えてほしいです。

noteを使った方法

noteは日記をつけるのに使っています。
その日に起きたことを思い出して、順番通りに書いて、強調する内容の取捨選択をしています。

面倒な日はダーっと書いてそのまんま投稿。
文章を書くトレーニングとしては、日記が一番とりくみやすいと思います。
よい文例だと思うものを読みつつ、日記をつけるのが一番手っ取り早い方法でしょう。

ブログを使った方法

ブログは文章力もそうですが「編集力」が鍛えられると思います。

多くの人に読んでもらうには、読みやすくまとめる必要があるためです。
ぼくの場合は学んだことや考えていることをまとめる系の記事が多めです。

その他の方法

その他、文章力トレーニングになりそうだなとう思うものは次のふたつ。

  • 仕事中のメール
  • メルマガ発行

メールも侮れません。
というかメールのやり取りで仕事ができるかどうかなんとなくわかります。

レスの速さ、提供する情報の順番、期限の設定、質問の種類・内容のの明快さなど、
思いの外評価項目がありますからね(レスの速さも文章力のひとつかも?)。

メルマガは定期発行するものですから、半強制的にトレーニングできますね。

ぼくは椎名林檎のファンクラブ「林檎班」に入っているのですが、林檎班のメルマガはかなりレベルが高いです。

その辺の店舗やWebサービスのメルマガより、よっぽどいい文例になると思います。

文章力の考察をしていたら、トレーニング方法の紹介までしてしまいました笑

それではこの辺で。

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ABOUTこの記事をかいた人

移動型のライター・編集者。3ヶ月〜1年スパンで拠点が変わる。得意ジャンルは旅・ライフスタイル・テクノロジー。インタビューが好き。 趣味は旅・読書・ランニング・喫茶店巡り。旅は、現地に紛れ込んでその土地の空気感を肌で感じ取るスタイル。