「コンテンツの評価は難しい」
Web系の仕事をされている方なら一度は抱く疑問だと思います。めちゃくちゃ難しい問題ですよね、要は【目利き】ですから。
PV、UU、直帰率、セッション継続時間など、指標もさまざまありますが「コンテンツの良し悪し」と強い関連があるかどうかはちょっと微妙です。
そこで【コンテンツの評価】という軸で、
「よく読まれているか」を判断できそうな【読了率】を設定してみました。
読了率を設定した理由
読了率は「記事を最後まで読んでもらえたか」を計測する項目です。
これまではGoogleAnalyticsを用いてアクセス数を眺めていました。しかし、しっかりと運営していくためには既存の指標(PV・UU等)では心許なく感じるように。
コンテンツの一つひとつを評価して、改善する手立てを考えられる指標が欲しかったんですよね。
一番の問題は更新頻度が低いことなんですが、実は弊ブログ、何気に600本くらいは書いては消してを繰り返しています(でも、どうにも身が入らない)。
「そもそもの構えが甘い」と思い直し、評価・改善のサイクルをスムーズに回せる仕組みづくりから取り組み始めた次第です。
読了率を計測することで、最後まで読まれた記事とそうでない記事がハッキリします。ということは少なくとも「離脱されている記事の発見」はできるようになります。
最後まで読まれた記事に関しても「読みづらくはない」という評価を下せるくらいにはなるのではないでしょうか。
コンテンツ一つひとつの良し悪しを測ることは難しいですが、デフォルトの評価指標をそのまま使うよりはマシになると思います。
読了率の読み方
読了率は「最後まで読んでもらえたか」を計測すると書きましたが、厳密には違います。
「最後まで読んだ」という事象は、どのようにしたら機械的に測れるでしょうか。
それには「ページ内のこの箇所が表示されたら読了とする」基準を設ける必要があります。具体的にはシェアボタンや関連記事の表示欄などです。
Webページに訪れた読者を直接観測するのは不可能。「指定した箇所までスクロールされた」という事実を「最後まで読んでもらえた」と判断するのが本当のトコロです。
故に精度高く運用するには【この指標は何を数えているのか】と【どのような評価を加えられるか】を区別する必要があります。
例えばPVは「ページが表示された」という動作を数えます。表示された→リンクがクリックされたと見なせます。
オーガニック検索の場合であれば「記事タイトルによって読者の目を引き付けることができた」といえるのではないでしょうか(ただし内容を評価することはできない)。
読了率は「指定した箇所までスクロールされた」という動作を数えます。これを「離脱されなかった」と捉えると、「つまらなくはなかった」「読みやすかった」という評価を加えられると思います。
そんなに細かく計測してどうすんねん、という疑問もありますが、何の情報もないよりはマシですし、改善すべきコンテンツを発見するヒントとしては十分に機能します。
読了率の計測をgtmで設定
さて肝心の設定方法ですが、グーグルタグマネージャ(gtm)を用いる必要があります。
設定する内容は、
・読了(ページ内の指定箇所までスクロール)されたらカウント
・読了までの時間の計測
の2点。
考えるべきことは「ページ内のどの部分が表示されたら読了と見なすか」です。読了時間の計測は、記事を分割するか否かの判断に使えるかもしれません。
設定方法の具体的な手順は、下記サイトが非常〜にわかりやすかったです(全部ココを見て真似しました。)。
1点だけ注意したいのは、クラスセレクタの指定(最後の方で登場します)。ドット(.)をつけ忘れたために計測できないという現象に見舞われました。
▼参考:Googleタグマネージャーで読了率と読了までの時間をトラッキングする方法
スクロール到達度と組み合わせる
さらなる応用方法も紹介します。「スクロール到達度」と組み合わせる方法です。
スクロール到達度とは「読者が、訪問したページの、どこまでスクロールしたか」を計測する指標です(パーセンテージを自分で設定できます)。
例えば読了数が極端に少ないページがあった場合「どこで離脱したのか?」を知りたくなります。スクロール到達度はこの問題を解決するのに役立ちます。
上の画像は弊ブログの、とある記事のスクロール到達度です。
9名が訪問しそのうちの50%地点まで達した訪問者は4名(つまり、5名は離脱している)。最後まで読んでくれた人は2名。
直ちに修正が必要、というレベルではないと思います。
もし10%地点や25%地点で全員が離脱していれば、修正の必要があるでしょう。
前半部分で離脱した→期待を満たせていない と考えられるためです。
読了率とスクロール到達度を組み合わせると、
・読了数が極端に低い記事の発見
・修正すべき箇所の見立てづけ
ができるようになります。
「読了されたもの」と「読了されなかったもの」との区別ができることが一番の収穫かもしれません。
まとめ
ブログに読了率を設定したお話でした(筆者の目的はあくまでも更新頻度の向上)。
効果測定・改善サイクルを回す仕組みを先に作ることで、コンテンツ制作に集中してやろうという企みです。
GoogleAnalyticsのデフォルト設定では物足りないという方は設定されてみてはいかがでしょう。
「よく分からん」という方は、Twitterか何かで連絡下さればお手伝いもします。
いいモノつくっていきましょう。