こんにちは。ライター歴4年、編集歴3年くらいの者です。
当記事では文章構成を
- 全体的な構成
- 段落内の構成
- 一文の構成
という風に分解し、それぞれに対し、すぐに実践できる考え方を紹介しています。
全体的な構成は、人物像を描くと見えてくる
どんな人が、何に悩んでいるのか、詳細に書き出しましょう。
「自分は誰に向けて文章を書いているのか?」ということがハッキリして、会話をするのに近い感覚で文章が書けるようになります。
会話と執筆は別ものといえるかもしれませんが、切り離す必要はありません。人間のコミュニケーション手段としては、まず会話があり、文字や文章が生まれたのはその後。会話も文章もつながっているのです。
では、どのような項目を書き出すと人物像が浮かんでくるのか。
その点はインターネットや書籍から参考になるものを借りると簡単です。
下記は、『あなたの文章が劇的に変わる5つの方法』 という本から一部を拝借したものです。
• 顔、体型
• 年齢(年代)、性別
• 職業(役職)
• 月収、年収
• 家族構成
• 既婚・未婚
• 居住地(都心、郊外、地方など)
• 性格
• 最終学歴
• 趣味
• 生活スタイル(休日の過ごし方)
本当はもう少しありますが、文章が読みにくくなるのでここまでとしました。
顔・体型から年収、既婚・未婚、居住地や趣味などの情報を集めていくと、おおよその人物像が浮かんできます。あとはその人物が抱えている悩みを言語化していくと、全体的な構成や語りかけるイメージも沸いてきます。
当記事では、
ブログを書く際に、文章構成を考える段階でよく躓いている。時間がかかりすぎているため、もう少しスピーディーに考えられるようになりたい。また、そもそもの文章が読みにくいと編集者に指摘されることもよくある。これも直したい。
という悩み事を設定してみました。この作業に時間を割く人は、意外と少ないと思います。文章を書くこととは別ものっぽいからでしょうか。
段落内の構成は結論・理由・事例の順番が基本
読んでいて、スッキリと理解が進む文章構成は決まっています。
結論・理由・事例、という順番が理解しやすいです。
「結論・理由・事例って言われても…」と思いましたか。
では下記の質問に答える方法はいかがでしょう。
・伝えたいことは?
・なぜ?
・具体的には?(たとえば?)
この記事を例にとると
伝えたいことは? → 文章を書き始める前にもけっこう作業がある。
なぜ? → 文章を書くことは、情報編集のうち最後の方の作業だから。具体的には?(たとえば?) → 読者を設定する、悩みを推測する(もしくは質問する)…etc
こんな具合です。
実は文章を書くという作業は、情報収集や分類作業をしたあとにおこなわれるものなのです。
ですから、スッキリと書けないという場合、情報収集や分類作業の時点でつまずいている可能性も疑わなければいけません。
もし「伝えたいことは?」「なぜ?」「具体的には?」という質問に答えられなかったら、答えられるように情報収集をしてみてください。
きっとアタマの中も整理されるはずです。
一文の構成は、文字制限によって操作する
一文というのは、文の書き出しから句点(。)までのことです。まず主語、続いて動詞、動詞の前に形容詞を付けて、とイチイチ考えていくのは大変に面倒です。
そこで逆説的に、一文あたりの文字数制限によって構成を操作します。文字制限を加えると、強制的に書き方(表現)が変わりますから、それを利用してやる寸法です。
例:10文字で表現
文字制限によって表現が変化する、簡単な例を紹介します。
私はお昼にお気に入りの喫茶店へいき、いつも通りにケーキセットを注文した。(36文字)
例えば「これを10文字にしなさい」というルールを自分に課します。
私は喫茶店へ行った。
筆者の場合はこうなりました。文字制限を加えると、書く情報の取捨選択が必要になります。
喫茶店へ行ったことなのか、ケーキセットを注文したことなのか、ケーキだけを取るかコーヒーだけをとるか、考えるんですね。
これが文字制限による効果です。試しに取り組んでみると、効果を実感できると思います。
筆者のブログ記事を適当に選んで計算してみたところ、一文あたりの平均文字数は36文字でした。
もっとも長いものは73文字でしたが、これは例示を複数挙げている文。経験的には一文あたりが50文字を超えると読みづらくなると感じています。
30〜40文字、もしくはストイックに20〜25文字という制限を設けるとスッキリまとまってくると思います。
まとめ
おつかれさまでした。
もういちどポイントをおさらいします。
・まずは人物像と悩み事を描いてみる
・段落内の構成は、結論・理由・事例の順番が基本
・一文あたりの文字制限を設ける
文章構成といっても、視点を動かすことで見え方が変わります。全体の構成、見出し単位の構成、一文あたりの構成という風に。
自分がどこで躓いているのか、発見できることを願います。